2018年4月16日月曜日

5月の読書カフェでは新井紀子著『AI vs.教科書が読めない子どもたち』(東洋経済新報社)をとりあげます。

新井紀子『AI vs.教科書が読めない子どもたち』(東洋経済新報社)

2018年5月26日(土)17:00~18:30 北浜教室
参加費 500円。どなたでも参加できます。

新井紀子『AI vs.教科書が読めない子どもたち』(東洋経済新報社 2018年2月刊 1620円)です。
https://store.toyokeizai.net/books/9784492762394/

著者は国立情報学研究所教授で数学者。東大合格を目指すAI「東ロボくん」の育ての親として知られる人です。この本には、同プロジェクトから見えてきたAIの可能性と限界、人間との関係の未来が語られます。数学者だからいえるシンギュラリティ(AIが人間を超える)など来ないという意見も傾聴に値します。

(出版社紹介文)
東ロボくんは東大には入れなかった。AIの限界――。しかし、“彼”はMARCHクラス(明治、青山、立教、中央、法政)には楽勝で合格していた! これが意味することとはなにか? AIは何を得意とし、何を苦手とするのか? AI楽観論者は、人間とAIが補完し合い共存するシナリオを描く。しかし、東ロボくんの実験と同時に行なわれた全国2万5000人を対象にした読解力調査では恐るべき実態が判明する。AIの限界が示される一方で、これからの危機はむしろ人間側の教育にあることが示され、その行く着く先は最悪の恐慌だという。では、最悪のシナリオを避けるのはどうしたらいいのか? 最終章では教育に関する専門家でもある新井先生の提言が語られる。

2018年4月15日日曜日

4月の読書カフェ「モラルの起源」(亀田達也著、岩波新書)をアップしました。

レジメは
http://kansai.main.jp/swfu/d/bookcafe20180414.pdf


生物種ヒトを考えさせられた本に『サピエンス全史』がありました。ヒトの心がもつ本質的社会性を「実験社会科学」という斬新な手法をつかって、解明しようという試みが始まっています。「利他性」を支える仕組み、「共感」する心、「正義」や「モラル」を求める心を探るスリリングな本です。

(出版社紹介文)
私たちの脳は、「仲間うち」を超えて、平和な社会を築けるのか
私たちヒトは、うまく群れ生活を送っていけるように、その心を進化させてきた。


しかし、「群れ」や「仲間」を大きく超えて人々がつながる現代、私たちが対立を乗り越え、平和で安定した社会を築くにはどうしたらよいのか。「実験社会科学」という新しいアプローチで、メタモラルの可能性を文理横断的に探る意欲作。


次回の第61回読書カフェ(2019年3月16日)は第160回芥川賞を受賞した上田岳弘の小説、『ニムロッド』

2019年3月16日(土)17:00~18:30 北浜教室 次回の読書カフェは、第160回芥川賞を受賞した上田岳弘の小説、『ニムロッド』(単行本は講談社、2019年1月刊、雑誌『文藝春秋』3月号に収載)をとりあげます。昨年12月号の文芸誌『群像』に掲載された200枚の作品です...